6月13日、先日現場調査でお邪魔した古民家のお宅へ「総合調査」に行ってきました!
築118年の伝統構法で建てられた立派なお家です。
前回のブログでも書きましたが、「総合調査」とは…
①古民家鑑定士による「古民家鑑定」
②古民家床下診断士による「古民家床下インスペクション」
③伝統耐震診断士による「伝統耐震診断」
の3つからなる古民家の調査です。
(前回のブログ)https://kominka-iga.org/3534.html
三重第一支部から2名お呼びし、
見学も含めて総勢7名で行いました。
今回も手伝って頂きましたが、
いつか第二支部だけの力でやれたらいいなと思っています。
知識をいっぱい身に着けないとですね!
ぜひ興味がある方は一緒に活動してみませんか?
①古民家鑑定
では、約600か所もの部位を徹底的に調査し、
今この建物がどのような状態であるかを評価します。
柱や床の水平垂直を測定し基準の柱からどのくらい
斜めっているかなどを調査します。
1/1000単位での数値が出るので細かく状況を知ることができます。
また、屋内に多数あるドアなどの建具が
どのくらい傷んでいるかなども目視で調査します。
今回の建物では部屋の四隅にあるほとんどの柱の垂直と全部の部屋の床の水平を測定しましたが、大きい建物だったこともありすごく大変でした。
↑垂直を図っている様子
②床下インスペクション
では、ロボットや目視で床下を覗き、
傷みがないかや害虫がいないかなどを診断します。
ある部屋の一部分の床を開け、ロボットを入れ遠隔操作で操作をし、
パソコンで映像を見ます。
時には覗き込んで見てみたり、時にはロボットを入れる床下を変えて見たり、
建物の隅々まで調査していました。
③伝統耐震診断
では、常時存在する地盤と建物の微振動を利用して、
伝統構法の耐震性能を判定します。
このお宅では線路が近かったことで電車が通ったので、
測定するのにいつもより時間がかかったと言ってました。
柱を叩くと反応したり、玄関の外でジャンプすると反応したり、
少しの振動もしっかり感知するすごい機械でした。
すべて終了するのに3時間くらい掛かりました。
今回のお宅は比較的歪みなども少なく、築118年の立派な古民家でした。
初めて総合調査に参加させてもらい、調査箇所も多く大変でしたが、貴重な体験をさせてもらいました。
これからの調査・勉強に活かしていけたらなと思います。
このお家はこれからリフォームをしていきます。
大規模な工事ですので、これからの暑さに気をつけながら綺麗にしていきたいと思います!
また今回の総合調査のブログを通して、古民家鑑定士などをやってみたい!と思われる方はぜひ一緒に活動しましょう!